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取材に応じるアメリカン・エンタープライズ研究所のザック・クーパー上級研究員=2025年5月31日、シンガポール、清宮涼撮影
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 シンガポールで1日まで開かれた「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」では、第2次トランプ米政権からヘグセス国防長官が初参加し、演説しました。政権のインド太平洋地域について何が見えてきたのか。会議に出席したアメリカン・エンタープライズ研究所のザック・クーパー上級研究員に詳しく聞きました。

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 ――ヘグセス氏の演説をどう見ましたか。

 「もともとの期待値は非常に低かったです。ヘグセス氏が中国だけでなく、アジアの同盟国や友好国に対しても批判的な演説を行うのではないかという懸念がありました。しかし演説は、事前に予想されたよりも安心感を与える内容でした」

 「演説がトランプ政権の(インド太平洋)地域政策への支持を弱めた面もありました。演説の大きな誤りは、東南アジアが米国にとって重要である理由を明確に説明しなかった点です。米国が東南アジアで何をしようとしているかのビジョンが欠如していました」

ヘグセス氏は演説で、アジアの同盟国にも防衛費の増額を求めました。日本は何をすべきか。記事後半でクーパー氏が説きます。

 ――会場での東南アジア各国の受け止めをどう感じましたか。

 「演説では(中国と対立し…

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